応用動物行動学会の紹介

Japanese Society for Applied Animal Behaviour

 畜産にかかわる行動研究者は1984年「家畜行動に関する小集会」(以下、小集会)という出入り自由の緩やかな組織を作り、毎年1~2回のシンポジウムを国内外で企画し、行動研究の切磋琢磨と参集者間の親睦を図ってきた。これまでに実施してきた22回のシンポジウム内容は全て「日本家畜管理学会誌」に論文化されており、組織の緩やかさとは対照的に内容の堅固さを誇ってきた。この小集会の最大のフルーツは、行動の類別を体系化した世界的にも類のない「家畜行動図説」(朝倉書店,1995)の出版であろう。
 小集会では、これまで畜産的利用を目的にウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ等の行動制御および行動を指標にした飼育環境や施設の整備に関する討議を行ってきた。同時に、家畜で培った応用動物行動学的手法は小集会設立当初より多方面から注目され、家畜行動研究者は、人の心身症研究、動物園動物の福祉性評価および改善、伴侶動物の行動制御、療法利用動物の行動管理等との連携が求められ、それへの貢献も行ってきた。また近年では、野生動物による農作物や家畜への加害の制御も家畜行動学の課題となってきており、その研究は過去2回の小集会のテーマともなった。
 以上の情勢を勘案した時、「小集会」を核に動物行動学を応用する様々な分野の研究者を結集し、単に家畜に留まらず種や利用目的を超えて議論を展開することは畜産的利用分野のみならず各分野での研究のさらなる切磋琢磨に通じると信じ、ここに「応用動物行動学会」の設立を宣するものである。
このような主旨に御賛同いただき、「応用動物行動学会」へ参加していただくことをお願い申し上げます。

1985年
第1回 家畜行動に関する小集会 行動学および家畜行動学の出現(佐藤衆介) これからの家畜行動学(近藤誠司) 「野生馬」の研究について(加世田雄時朗)
2001年
第24回 家畜行動に関する小集会(最終回) シバヤギにおけるストレス反応の性差(青山真人) 岐阜地鶏の行動特性に関する研究(伊藤秀一) 黒毛和種放牧雌牛の生活に及ぼす親和グループサイズの影響(竹田謙一)
2002年
応用動物行動学会設立
応用動物行動学会設立シンポジウム開催 ヒツジ・ヤギ混合群の行動とそれを利用した家畜管理技術(安江 健) 他

応用動物行動学会会則

第1条

本会は応用動物行動学会(Japanese Society for Applied Animal Behaviour)と称し、その事務局を関係機関内に置く。


第2条

本会はヒトと係わる動物である産業動物、伴侶(愛玩)動物、実験動物、展示動物、野生動物の行動と管理に関する基礎的・応用的研究の切磋琢磨を行い、同時に会員相互の交流・連携を図ることを目的とする。


第3条

本会は前条の目的を達成するために次の事業を行う。
1.シンポジウムおよび研究結果に関するフォーラム(一般講演会)等の開催
2.機関誌ならびに単行本の発行
3.国内外の関連学会、特に国際応用動物行動学会(International Society for Applied Ethology)との連携
4.その他、本会の目的を達成するに必要とする事項


第4条

本会は本会の目的に賛同する個人および団体で構成する。会員を分けて普通会員・賛助会員とする。普通会員は個人とし、その会費は年2,000円とする。賛助会員は団体などとし、その会費は年1口5,000円とする。


第5条

本会に役員として会長1名、副会長3名、幹事15名以上20名以内(会長および副会長を含む)、監事2名を置く。役員は評議員会の推薦により、総会の議を経て決定する。役員の任期は2年とし、再任を妨げない。役員の任期は総会の議により短縮することができる。会長は会務を総理し本会を代表する。副会長は会長を補佐し、会長に事故あるときはその職務を代行する。幹事は幹事会を組織し、庶務、会計等の日常業務の他、総会の決議した事項を処理する。


第6条

本会に20名以上30名以内の評議員を置く。評議員は総会において普通会員より選任する。評議員の任期は2年とし、再任を妨げない。評議員の任期は総会の議により短縮することができる。評議員は評議員会を組織し、本会の運営上、総会で審議すべき重要事項について審議する。


第7条

総会は毎年1回、会計年度終了後3カ月以内に開催し、本会の運営上の重要事項について審議する。必要に応じて臨時総会を開くことができる。


第8条

本会の経費は会費、寄付金その他の収入をもって充てる。本会の会計年度は毎年3月1日に始まり、翌年2月末日に終わる。


第9条

本会会則の変更は総会の決議によらなければならない。


付則
平成14年5月25日制定
平成22年3月30日改正